ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからはそのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
今回取り上げたドラマは小池栄子さん主演の「さよならノワール」 です。
主人公の黒木夏海(小池栄子)は警視庁西池袋署の犯罪被害者支援室の警部補。以前は暴力
団対策係の班長として優秀な刑事だったが、ある事件をきっかけに1年前に異動になった。
犯罪被害者支援室とは犯罪被害者の精神面や事務手続きのサポートをし、民間団体へつなげ
る役割を果たしている。そこへ新たに派遣職員として配属されたのが白石絵梨子(北香那)。
帝都大心理学部所属の心理学者であるが配属後初の事件から被害者の気持ちを逆なでるよう
な発言を繰り返すため、黒木らの反応も微妙だ。
これまでの刑事ドラマと違い、犯人よりも被害者に視点を向けた内容と、黒木と白石という一見相反するタイプの二人が様々な事件と関わる中でどのような化学反応を起こしてゆくのかが楽しみなドラマ。
誰かの役に立つということ
白石は心理学のプロなのですが、学問の心理学をそのまま生身の人間に当てはめようとして
しまう節があります。人の気持ちを察することが苦手な彼女は、目の前の状況から「きっとこのような厳しい状況ならばこんな気持ちであろう、けれど人間の回復能力を考えるとこのようにしてゆけばきっと解決できる」というような対応を取ろうとするのです。しかも性急に。彼女はそのような自分の性格も人に嫌われがちな事も理解していて、そんな自分でも誰かの役に立ちたいとこの支援室へやってきたのでした。
誰かの役に立つということは本当に難しいですね。それ自体はもちろんとても尊い事なのですが、役に立っているのか決めるのは相手であるところがきっと難しいのでしょう。
黒木は、役に立ちたい気持ちが強いあまり問題の解決を急いてしまう白石に言います。
(被害者は)自分で立ち上がるしかない。私たちにできるのは、それに気づいてもらう事。
サポートするということにおいて、このことはとても大切です。 例えば私が片付けの現場や講座で出会う方たちの困りごとの役に立ちたいと思っていても、本人が心から何とかしたいと思わずに人任せになっているようであれば、根本的な解決にはならないでしょう。
サポートする側は本人も気づいていない困り事の原因を見つけたり、問題に向き合う気力が
回復するまで寄り添ったりすることで困っている本人が自分の力で問題を解決し、乗り越える手伝いをするのです。
そうやって乗り越えられた時に初めて人は自信を持って前に進めるし、サポートする側も「役に立つ」ことができるのだと思います。
ノワール
題名の「さよならノワール」の「ノワール」とはフランス語で
「黒」や「黒い」という意味です。
ドラマでは「捉われていた暗い気持ちや状況に別れを告げる」という意味が込めらているそうです。
黒木はその名前も服装もインテリアも基本的に黒が多く、冷静な物腰にぴったりな感じがしますが、何か悲しい過去が隠されているような雰囲気もあります。以前はもう少し違った部屋だったのかも?と想像していますが、今後の展開で恐らく過去の物語も出てきそうなので、そのあたりも注目したいところです。
今回のドラマは心理学者の白石の視点で、無意識の行動や言動がどんな深層心理に関係して
いるのかという点にも触れることがあります。 家の状況も少なからず無意識下に影響を受けていることが往々にしてあるものなので、気持ちと部屋のリンクという意味でも今後の物語が楽しみです。
文・みのわ香波

