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胸がキューっとなるに紐づくいろいろ

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

レンタカーをウィークリーで借りていた年末年始。
夫婦の実家詣を済ませた3日は、ようやく初詣に行けそうだということで、
レンタカーを都内に走らせるべく、昼過ぎに出発した。
その前に、氏神様へのお参りは済ませていた。

都内に車で行くことはほとんどない。
道路が空いている正月くらいなものだ。
好きな音楽をかけてもらい、ナビも入力済で車は進む。
この日の運転は私だ。

例年、初詣に行く時は早めの時間帯に出ることが多いのだが、
この日は昼過ぎになった。
昨年はガラガラで、ご祈祷に関するあれこれもかなり簡略化されていた。
数年前は、「神殿に入る際はマスクをお外しください」と声掛けされていたのに、
本当にこの世がコロナで変わった。
まあ、そんなことを思ったのが昨年のことだったなぁと思い出しながら、
ひよっとしたら今年も人数制限などがあったり、
祈祷の受付は早々と終了していたりするかも?などとよぎり、
助手席に検索を依頼。

すると、一般参拝、ご祈祷、お守りなど含めすべて中止という情報に行きあたった。
職員にクラスターが出たのだという。
そう、ニュースでも取り上げられていた。

「クラスター」
このコロナ禍になってキライな言葉、第一位かもしれない。
耳にするだけで、胸がキューッと苦しくなるような、嫌な感覚が紐づけされている。

結果、着いてから知るのではなく、かなり手前でわかったので、
車を引き返すことができた。
そして初詣は見送ることにして、地元で真鯛のラーメンを食べて帰宅した。
なぜラーメンかといえば、おせちに飽きたみたいなことプラス、
以前、初詣の帰りにラーメンを食べたことがあり、それがとても美味しかったから。
初詣、寒さ、ラーメン、うまいが紐づいているようだ。

それにしても、コロナは憎い。
一年のうちの最も人が訪れるタイミングでまるまる2週間閉じなくてはいけない側のことを想像したら、やっぱり胸がキューっとなった。

すごく細かいことを言えば、祈祷受付をするサロンのロビーでは、
三が日はお筝の生演奏がいつもあった。
あの方は出番なしになるのだな。1日、2日はあったろうから、謝礼はいただけたのかなとか。
そして改めて、こういうことがエンタメ界では、本当にあちらこちらで起っていたのだよなと思い、三度キューっとなる。

キューっとなりつつ、この日、目的地に着く前に早めに検索依頼をしたことを
自分の手柄にしていたのも何を隠そう私だ。
「行く前に、氏神さまに先に寄ろうよねって言ったのも私だよね?」
こうして書いている今は、もっと謙虚であれ……と自分に言い聞かせている。