気になるプロダクトやプロジェクトをエンタメ性や整理収納の考え方に寄り添いながら紹介し、読者の「キニナル」を刺激します。
7月20日、自由が丘のLIVE CARMELで開催されたトークイベント
Matinel STORY vol.1「世界にひとつのこけしの話。」をレポート。
ゲストはこけしドール作家の金子昌見さん。ナビゲーターを、宇月颯さんが務められました。
金子さんが手掛けるこけしドール「cokets.」は、コロンとしたフォルムと愛らしいお顔が特徴。
ぱっちりおめめとカラフルな色で、個人的にも以前から気になる存在でした。
拍手で迎えられるなか、少し照れくさそうに登壇された金子さんに、宇月さんがこけし作家としてのスタートから、cokets.の制作過程などについてインタビューする形でトークライブが進みました。
ナビゲーターの宇月颯さん(左)とゲストの金子昌見さん(右)<写真提供/ERIZUN>元々、漫画家を目指していたという金子さん。イラストレーターとしてキャリアを重ねていく中で、マトリョーシカ制作の機会をきっかけに、立体の作品を手掛けたいという思いを抱くようになりました。
イラストレーターとしてのスキルを十二分に生かしつつ、オリジナリティーのあるものを創りたいという思いから「こけしドール」が誕生します。
こけしドールの本体はミズキの木を使用。木地と呼ばれる顔と胴体の削りは、専門の工房に依頼しています。
絵付けは木を焦がしながら描くウッドバーニング技法。なんとcokets.は下書きなしのフリーハンドで描いています。
金子さんの作品の特徴でもある太めの輪郭は、このウッドバーニングを巧みに操って出来る技です。
制作過程において大変なことは? という質問には、何を作ろうか、思いつくまでが難しく、コンセプトが決まればそこからは早いとのこと。
海外の雑誌などからインスピレーションを受けたり、具体的なテーマに合わせて資料を探したりすることもあるそう。
ほかの人がやっていないことをしたい、金子さんのものづくりはその思いに支えられています。
制作はテンションをあげていかないとなかなか描けないこともありますが、逆に一度始めると止まらなくなるのだとか。
ウッドバーニングで描いた顔や胴体に色を付けていく過程では、乾かす時間もかかります。cokets.は、とてもカラフルで表情もユニーク。
猫耳がついていたり、髪の毛がついていてポニーテール姿の女の子や、チェリーがアクセントのプリンア・ラ・モードやクリームソーダがテーマになっているユーモアに満ちた作品も。
このイベントのタイトル通り、どの作品も世界にたったひとつのこけしドールなのです。
キラキラの瞳が特徴ですが、一つ一つ表情も違ってキュート<写真提供/ERIZUN>cokets.は、海を渡り世界でも愛されています。
フランスで行われた「JAPAN EXPO」では、マカロン柄や力士をイメージした作品も展示されたほか、ドイツ、ベルギー、台湾、中国にもファンがおり、特に桜や着物など日本らしい柄が好まれています。
精魂込めて制作したcokets.が、お客様の元で愛されていることが金子さんの何よりの喜び。旅先にまで持ち歩いたり、お気に入りの場所に飾って愛でたり、その人なりの楽しみ方をしてもらえていると思うと最高の気分になると笑顔いっぱいに語ります。
cokets.も、昔ながらのこけし同様、本物の木を使用しているので木肌は少しずつ色の変化を見せます。その経年変化も一緒に楽しんでいただくことが願いだと、手塩にかけた作品をバトンした後の思いも語ってくれました。
ウッドバーニングを巧みに操り、あっという間に描いていく様子をライブで披露<写真提供/ERIZUN>トークライブでは、金子さんがその場で無地の木地にウッドバーニングで描く様子も披露。その場でリクエストを受けて、あっという間にキュートなcokets.の輪郭が描かれた様子に場内から大きな歓声があがりました。
後半は、金子さんがナビゲーターの宇月颯さんに逆質問するターンも。
宇月さんがライブやイベントを続ける理由や、大切にしていることなど、アーティスト同士だからこそわかる思いも共有し、90分のトークライブは、アットホームで和やかなうちに終了しました。
後ろ姿もつい撮りたくなる可愛さ※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

