日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
とある日の昼間、銀座・有楽町で、大阪と東京で展開する人気のおうどん店「つるとんたん」で食事をした。
数寄屋橋にあるこの店舗、正しくは「TsuruTonTan UDON NOODLE Brasserie銀座」という。
以前、先輩に連れて行っていただき、美味しく、楽しくお食事した覚えがあり、
久しぶりに行ってみたいと思ったのだ。
正午めざしで店舗に着くと、すでに少しの列が出来ていたが、さほど待たずに入ることができた。
この店舗は、広いフロアとホテルのレストランやラウンジのような内装、
そして何より店員さんの接客がホテルライクだ。
「ただいま横並びのお席ならすぐにご用意できますがいかがなさいますか?」
当たりまえのように答えは「Yes!」。そして、大きなBarカウンターのような座席に案内された。
奥行のあるカウンター風テーブルにハイスツール。
日頃、座り慣れないタイプの椅子だ。
今日はこの店に行こうと決めていたから、気持ちはすっかりうどん腹になり、
そっちのスタンバイは出来ていた。
大きなお尻×2を、なんとかそれぞれの椅子に埋め込むように座る。
……と、次の瞬間、私のお尻がするーっと下というか、椅子の外にすべり落ちた。
するーっと。
原因は、ハイスツールの合皮の座面と、私がその日履いていたパンツとの相性の問題だ。
パンツは、ポリエステル100%。
ゆっくり座ろうが、すばやく座ろうが、丸みを帯びたこのハイスツールは、
何度やってもするーっとなる。
スツールの足掛けに足を絡めるように置いてみたが、結局、またするーっ。
しばらくして、注文していたメニューが運ばれてくる。
大きな大きなどんぶりは、この店の一番の特徴だ。
さあ、食べるぞ! という段階になっても、やっぱりするーっとなる。
ついに床に片足をつけながらうどんをすすることにした。
麺をすすり始めるタイミングには、紙エプロンもつけて万全だった。
体勢がオシャレじゃない感じになったことを除けば……。
美味しいうどんを食べながら、するーっとなりつつ思った。
「つるとんたん」というより、「つるつるとんたん」だわ。
ちなみにカウンターの椅子は、合皮だけじゃなくファブリック生地の箇所もあった。
そちらなら、ポリ100でも大丈夫そうだ。
「大丈夫そうだ」といえば、実は後悔したこともある。
オーダー時に、半玉単位でうどんを無料で追加できると言われ、思わず1.5玉にしてしまったのだ。
お得に弱いザ・日本人!?
かなりのボリュームだった。いや、もちろん食べきったけれども……。
食事を終えてお店を出る頃には、かなり行列が延びていた。
並んでいる人たちの履いているものの素材感をチラッとチェックしたのは言うまでもない。